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2021-05-31

【募集中】自分の感性を信じて、まちにちらばる“面白い”をシェアする|特定非営利活動法人 大ナゴヤ・ユニバーシティー・ネットワーク


「あなたの地元ってどんなところ?」

そう聞かれて、スッと言葉が出てこない。
自慢できるようなものは「何もない」のだけれど、はっきりと言葉にはしたくない。でも言えることがなくて、結局は「何もないところだよ」と口にしてしまう。

もしも今までに、こんなもどかしい思いをした経験のある人。NPO法人大ナゴヤ・ユニバーシティー・ネットワーク(以下DNU)のところへ来てみてはどうでしょうか。「何もない」と捉えていた自分のまちを、違った角度から見つめられるかもしれません。

「まちじゅうがキャンパス」「誰もが先生、誰もが生徒」をコンセプトに、学びの場(授業)をつくる「大ナゴヤ大学」。DNUは、その運営組織として設立されました。
名古屋市をはじめとした愛知県内はもとより、岐阜や三重などをまとめて“大ナゴヤ圏”と称して、いろいろなまちで多彩な学びの場をつくっています。

DNUでは他にも、まちを題材にした事業を手がけています。2021年度はまち歩きツアーをつくる新規事業を立ち上げる予定だそう。今回の求人では、事業の立ち上げ、企画や運営を担うメンバーを募ります。

はじめに話を聞いたのは、理事長の大野嵩明さん。2009年の大ナゴヤ大学の開校式参加をきっかけにボラスタ(ボランティアスタッフ)となり、DNU職員を経て2017年に理事長に就任した方です。
新規事業について詳しく聞く前に、まずはDNUの成り立ちや、大野さんとDNUとの関わりについてお話しいただきました。

「DNUは学びの場をつくり運営するのを目的に設立された法人ではありますが、設立の段階でまちに対してもアクションしたいという思いがあったと聞いています。むしろ学び以上の熱量で、まちに視線を向けていたかもしれません。
背景にあったのは、創設メンバーの胸のうちにあった『生まれ育ったまちのことを、自分たちは何も知らないのでは』といった問い。知らない、ということにすら気づいていなかった。それを自覚してしまったからには、何かしたいという思いがあったのでしょう」

“知らない、ということにすら気づいていなかった”
ドキリとしました。「何もない」と片付けてしまうのは簡単です。でも「何もない」といえるほど、まちを知っているのか。そう聞かれたら、正直たじろいてしまいそうです。

大野さんは「この問いがあったから、僕もDNUを“見つける”ことができたのだと思います」と続けます。

「大学進学を機に県外に出たものの、漠然と『将来は、まちに関わることをしたい』と思い描いていたんです。僕にとってのまちは、家族が暮らすところ。なので、ごく当たり前に就職は家族のいる地元で、と考えていましたね。
地元に戻って就職してから数年後、偶然大ナゴヤ大学が開校すると知りました。“まち”って単語に、何かピンとくるものがあって。すぐにボラスタになりました。ただ、当時は今みたいになるとは思ってなかったですよ(笑)仕事にしろ何にしろ、興味を持ったらいろいろやるってスタンスで過ごしていたので。DNUとも、ゆるくつながり続けているだけでした」

DNUと大野さん、それぞれにとって転機となったのが、2012年の「SOCIAL TOWER PROJECT」発足でした。名古屋市からの「テレビ塔周辺ににぎわいの場をつくりたい!」という熱い要望から生まれた、このプロジェクト。DNUにとって初めての“学びの場”以外の、場づくりの挑戦です。大野さんもこのタイミングでDNUの職員に加わりました。

マーケットやステージなどの企画・運営を経験したのを皮切りに、DNUではその後もまちに関する委託事業を受けるようになりました。例えば毎年秋に開催される「やっとかめ文化祭」では実行委員会を務め、芸事をまちなかで披露したり、歴史・伝統文化を知る寺子屋を催したりと、さまざまなカタチで「芸どころ名古屋」を発信しています。

2019年からは「名古屋城を学びの場に」を合言葉に、名古屋城や尾張地方について深く学ぶ講座「城子屋」がスタート。会場となるのは、名古屋城本丸御殿です。DNUは開催講座の企画・運営全般を担い、2019年度は2講座、2020年度はオンライン配信を含め3講座を開催しました。

カルチャー、歴史、伝統芸能など、DNUではさまざまなテーマを切り口に、まちに関する事業を動かし続けてきました。これまでの実績だけ見ても率直に「すごい!」と感じます。しかし大野さんは「今のままではいけないと思っています」と冷静に語ります。

「現在手がけている事業は、そのほとんどが委託によるもので、自分たちだけで生み出したものではありません。さらに言えば、僕をはじめ現在の主力メンバーが法人内で担ってきたのは、創設メンバーたちの思いの継承。自らコトを生み出すのには挑戦できていなかったんです。厳しい言い方をすれば、今までの貯金で過ごさせてもらっただけ。今のままでは、いつか貯金は底を尽きてしまいます。
一方で、僕らは委託事業を通じて、企画・運営のノウハウをたっぷり蓄えてきました。だから、今こそ“自ら生み出す”ことに真正面から挑戦したい。そのためには、力になってくれる新しい仲間が欠かせないんです」

DNUにとって大きな意味を持つ、今回の新規事業の立ち上げ。どんな人ならそんな大事な役目を果たせるのだろう…。考え込んでいたら、大野さんが「伝えることを、大事にしてもらえたら」と口にしました。

「僕らの活動って『知らない』を知る連続。世の中には自分の知らないことがこんなにもたくさんあるんだって気づかされるばかりです。知らないことを見聞きすることが、単純に楽しいんですよね。その楽しさに惹かれて、知的好奇心や探究心が旺盛な人がたくさん集まります。
その上で、僕らの一番の特徴は『伝えたい!』って気持ちが強いところなのかな、と。楽しい、面白いって思ったことを、自分の中に留めるだけでは満足できないんです。
伝えるのって、すごく難しい。難しいからこそ、絶対に妥協しません。
新しく加わる人にも、自分の中にある“面白い”という気持ちを大事にしてもらって、その面白さをどんな人に、どんな切り口で、どんな形にしたら、楽しく伝えられるかを一生懸命考えて、カタチにしてもらいたいです」

続いて話を聞くのは、進藤雄太朗さん。DNUでは「どぅーくん」の愛称で親しまれています。数年前にDNUのインターンシップに参加し、現在は大ナゴヤ大学の授業コーディネーターややっとかめ文化祭の事務局スタッフなどで活躍する、「楽しく伝える」に取り組む人のひとり。新規事業にも関わる予定だそうです。

どぅーくんがDNUに関わり始めたきっかけは、「地元をちゃんと知りたい」という思いからでした。

「大学は京都で、同期の多くは関西出身者でした。あるとき、同期のみんなで地元ってどんなところ?って話になったんです。僕は全然うまく答えられなくて…。でも他の人はあれこれ言葉にしている。何が違うんだろうって、ずっと引っかかっていました。それで、DNUのインターン生になったんです。名古屋のまちを知れたらな、と思って」

DNU設立の背景にも通じる思いがきっかけとなっていたとは。偶然だそうですが、もしかしたらDNUには「知らないから知りたい」と気づいてしまった人が、自然と集まってくる場なのかもしれません。

インターンシップ期間中、授業をつくることを任されたどぅーくんは、すぐに「伝える」難しさに直面します。自分が面白いと思っているテーマを、まだその面白さに気づいていない人に伝えるにはどうすればいいか。そもそも、どうして自分は「面白い」と感じたのか。授業にしたいと思った理由は…。哲学的ともいえる問いを自分自身に投げかけ続け、試行錯誤しながらどぅーくんは授業をつくりあげました。

難しさ以上に、やりがいや面白さを感じたのでしょう、どぅーくんは会社員となった今も、仕事の傍らDNUに関わり続けています。どぅーくんにとってDNUでの活動は「趣味とも仕事とも違う、僕にとって大事なもの」だといいます。

「仕事以外に何か活動しているのって、傍目からは大変そうと取られるかもしれないです。けれど僕としては、ただ『楽しい』『やってみたい』って気持ちでいるだけなんです。
あと、僕の『やってみたい』を後押ししてくれるような良いパスがやってくるのも、DNUに関わり続けている理由のひとつなんでしょうね。2021年度はやっとかめ文化祭のコンテンツのひとつ『まち歩きなごや』で企画を1本担当することになりました。現場運営スタッフは経験してきましたが、企画は初めて。機会をもらえてすごくありがたかったですし、きっと頭を悩ますと思いますけれど(笑)、今から楽しみです」

「最初は右も左も分からないって感じで、うちでやっていけるかなって思うこともありましたけれど(笑)、頼もしくなりましたね」と初めて出会った頃を振り返る大野さん。どぅーくんも「ここにいたから、僕は今みたいな僕になれたんだなって思います」と語ります。今と昔で、どんなふうに変わったのでしょうか。

「以前は、ひとつのことを深堀りするのが好きで、どちらかといえば受け身タイプでした。でも今は興味の幅が広がって、あれもやってみたいこれもやってみたいって湧いてくる気持ちを、大事にできるようになった気がします。
DNUには、世代もバックグラウンドも異なる人が集まります。そしてそれぞれが、お互いの価値観を認め合うのを大事にしている。好きなものを好きって言える、それを受け入れ合える空気感があります。何か『やりたい』って言葉にしたらみんなが応援してくれるので、なんだか本当にできちゃいそうってなるんですよね」

DNUとの関わりを通じて、新しい自分を見つけたどぅーくん。彼のようなの変化を、これから関わる人にも起こることかもしれませんね。

思えば、知的好奇心は“自分だけもの”とも言えます。楽しむのは、ひとりだけでもできますから。
「けれど、誰かと一緒にできたら、もっと面白くなりそう」
そんな、ひとりで楽しむのに飽き足らない人が、輝ける場なのだろうと思います。

大野さんは取材の最後、次のように語りました。

「ほんの少し見方を変えたり一歩踏み出したりしてみるだけで、それまで見過ごしていたまちの新たな一面を目にすることができます。何もない、なんてことはきっとないんですよ。ただ、知らないだけ。知り続けるのに終わりはないですし、飽きることはないかと思います。
今回の新規事業も、形式として今回は『まち歩き』というコンテンツに落とし込んでいますが、それだけではないはず。一緒に、新しい『知るきっかけ』をつくり出していきたいですね」

DNUでは、ノウハウや考え方などは体系的に継承され「やりながら覚える、手段を考える」といった場面がほとんどだそうです。はじめは苦労するかもしれませんが、それもまた楽しんでいきましょう。

(取材 2020/3/22 伊藤ひでみ)
※2021/5/12に再取材しました

特定非営利活動法人 大ナゴヤ・ユニバーシティー・ネットワーク
募集職種 事務局
契約形態 常勤職員
給与 月給200,000円
※3ヶ月の試用期間を経て、正式採用となります。期間中の給与は、正規給与の80%とします
※相談次第で、週4勤務も可能です
待遇・福利厚生 社会保険・雇用保険・厚生年金加入
交通費支給
仕事内容 ・NPO法人DNUの自主事業の運営
※入職後は、大ナゴヤ大学、「大ナゴヤの日」の運営業務を通じて、DNUの運営のノウハウを身につけてもらいます
※まち歩きツアーの立ち上げを担当してもらいます
・やっとかめ文化祭、城子屋(クライアントワーク)などの企画・運営
・その他、経理・広報など法人運営業務
勤務地 愛知県名古屋市中区大須3-42-30 ALA大須ビル201号室
勤務時間 10:00〜19:00
※勤務時間1日8時間
※平日の夜、打ち合わせがおこなわれる場合があります
休日休暇 週休2日
※毎月第2土曜日、イベント等で休日・祝日出勤があります
応募資格 ・社会人経験3年以上
求める人物像 ・活動理念に共感できる方
・学び合いの場づくりに興味がある方
・物事を俯瞰して整理する視点をもてる方
募集期間 2021年5月31日~6月28日まで
採用予定人数 1名
選考プロセス 下記「問い合わせ・応募する」ボタンよりエントリー

履歴書・職務経歴書による選考

1次面接

2次面接

採用(試用期間3ヶ月あり)


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メール:info@hatarakuka.jp