人が集うおふろから、人が集う地域をつくる。紀伊半島を沸かすローカルリーダー|株式会社旅する温泉道場
※この仕事は募集終了いたしました。ご応募どうもありがとうございました。
「地域活性化」「地方創生」「まちおこし」…
どれもよく聞く言葉ですが、その取り組みにはさまざまなカタチがあり、明確な定義がありません。
イベントを開催して短期的に人を集めることも、地域活性化の例かもしれません。でも、もっと根本から地域の課題と向き合うには、どうしたら良いのでしょうか。
そのひとつの答えが、まちのおふろ屋さんにありました。
三重県四日市市にある「おふろcafé 湯守座(ゆもりざ)」を運営する「株式会社旅する温泉道場」。温浴施設の事業再生・運営ノウハウを活かし、今後はさらに、紀伊半島全域(三重県・奈良県・和歌山県)に拠点を広げていく予定です。
今回は、そんな会社の拡大期を一緒に盛り上げてくれる、支配人(候補)と料理長(候補)を募集します。
近鉄四日市駅からバスで15分ほど揺られた先。ローカルなスーパーや飲食店に囲まれた場所に、おふろcafé 湯守座が見えてきました。
一歩足を踏み入れると開放的な空間が広がり、一般的な「おふろ屋」のイメージとのギャップにおどろきます。非日常のワクワク感がありつつも、ソファやこたつでくつろぐ常連さんたちの姿を見ると、日常の癒やしの場にもなっている様子。
あれこれ気になってうろうろしている私たちを迎えてくれたのは、取締役・採用担当の佐々木圭子さん。まずは、館内を案内していただきました。
「この場所はもともと、地域で長く愛されてきた温浴施設だったんです。経営難になっていたところを引き継ぎ、リノベーションをして2017年におふろcaféとして事業再生しました」
おふろcaféは、埼玉県に本社を置く「温泉道場」による温浴施設ブランド。その近畿地方1号店として湯守座がオープンすると同時に、子会社として「旅する温泉道場」が設立されました。
特徴は、カフェ感覚でゆっくり長居できるサービスの数々。
コミックや雑誌10,000冊が並ぶラウンジ、料理とスイーツを提供するレストラン、地元の名産品やオリジナルグッズをそろえる土産店、コワーキングスペースやカプセルホテルなど… 訪れる人を楽しませる要素が、各所に散りばめられています。
奥へ進むと、大きなステージが現れました。
「『現代の芝居小屋』をコンセプトに、ここでは、お芝居や舞踊、歌謡ショーなど大衆演劇の公演を開催しています」
2階には宴会場も。その一室にお邪魔して、代表取締役社長の宮本さんから募集の背景について聞かせていただくことに。
「今回の募集は、不足採用ではなく、事業拡大のための仲間集めなんです」
そう切り出す宮本さん。
「旅する温泉道場では今後、紀伊半島を中心に、既存施設の価値を引き出して管理・活用するファシリティマネジメント事業を伸ばしていこうと考えています。跡継ぎがいなくて困っている日帰り温泉や旅館などを引き継いで運営する活動に、もっと力を入れようと。そこで、地域ではたらくことを楽しみながら施設を運営する人、飲食部門を取りまとめる人を募集します」
となると、紀伊半島の中で配属先はいくつか候補がありそうです。
「現在、行政との連携や各地の施設と商談を進めています。具体的に運営が決まっているのは、三重県いなべ市の温浴施設。ここは、2024年春に新店舗としてオープン予定です。ただ、どこに配属されるとしても、一度はおふろcafé 湯守座で経験を積んでもらうことを想定しています」
そもそもなぜ、ここまで紀伊半島にこだわって事業を展開するのでしょうか。その理由のひとつは、宮本さん自身が和歌山県出身で、地元に愛着を持っているから。そして、もうひとつ…
「このエリアにポテンシャルを感じているから、というのも大きな理由です。関西と中部、2つの国際空港に挟まれていて、緑豊かで海の幸もおいしいし、世界遺産の熊野古道と高野山もある。端から端まで横断するのに6〜8時間かかりますが、グローバルな規模で見れば、世界遺産がこれだけ近いエリア内にあるのは実はすごいこと。これだけ恵まれた土地なら、手法次第でビジネスチャンスが巡ってくると思います」
周辺地域から人を呼び込むだけでなく、紀伊半島を「世界から観光に行きたくなるエリア」にする。宮本さんの胸には、そんな野望が宿っているようです。これから一緒にはたらく人は、旅する温泉道場の、また、紀伊半島の変化に間近で立ち会うことができるはず。
「支配人」と「料理長」の具体的な仕事内容についても教えていただきました。
「僕もかつて、支配人のポジションを経験しました。接客も、設備の管理も、店内BGMや休憩スペースに置く雑誌の選定も、売り上げをつくるための販促も、施設の運営に関わることはなんでもやる。支配人は、施設運営のノウハウを幅広く学べる仕事です」
任される裁量が大きい分、とても難しそうな仕事にも感じます。
「一人ですべてをこなすのは難しいと思います。でも、無理して休み返上で頑張れということではないんです。仕事を円滑に進めるためには、自分だけで抱えこまず、人を動かして解決できるマネジメント力が必要。強みも弱みもさらけ出して、周りと補い合える関係性を築けたら、良い店づくりができると思います」
もちろん、弱みを克服して成長していくことも大切。でも、ワンマンで周囲を引っ張るリーダーでなくとも、チーム内で対話をしながら一緒に仕事を進められるリーダーであればいい。宮本さんの言う「マネジメント力」は、「チームを巻き込む力」とも言い換えられるのではないでしょうか。
「スタッフ同士のコミュニケーションも大事ですし、さらに言えば地域の人たちとのコミュニケーションも大事。ローカルでコトを起こす際にも、自分より長くその場所にいる人たちを理解し、歩み寄る姿勢が不可欠です。新店舗を出すにあたっては、地域住民との意見交換会などを開催したいと考えています。事業譲渡を受けたからといって、周辺地域の人たちが通い続けていた温浴施設を好き勝手に変えてしまうのは良くない。地域住民の思いを取り入れながら、一方で経営が落ち込んでいた原因も改善して、おふろ屋という文化を継続・発展させていきたいですね」
飲食部門のリーダーとなる料理長も、支配人と同じく周囲と対話しながらマネジメントをする立場。
「現在、おふろcafé 湯守座の飲食部門はテナントにお任せしていますが、今後は自社で運営していく予定。そこで、新たに料理長のポジションを設けることにしました。リーダーという意味では、料理が好きという前提はもちろん、支配人と同じように、スタッフやお客さまと向き合いながら仕事ができる人だと良いですね」
飲食部門を自社運営に切り替えようと思ったのは、「地元の食材をもっと使いたい。季節メニューにももっと力を入れたい」という理由から。
「ちなみに、いなべの新店舗では、松風カンパニーさんという会社とタッグを組む予定です」
松風カンパニーさんといえば、ハタラクデアイでも以前に取材をした、いなべ市で食と農の事業を展開する会社です。将来的には松風カンパニーさんと共同でメニュー開発などに関わるチャンスも。“料理をつくる”だけでなく“レストランを新しくつくる”プロセスから参画できるのは、貴重な経験になるのではないでしょうか。
仕事をする上では、支配人・料理長ともに「すぐにフィードバックがもらえるわけではないのが、大変さであり、面白さでもあります」と宮本さん。
「日々、お客さまにとって居心地の良い空間や、満足いただけるサービスを考えて、改善して。その頑張りが売り上げとして返ってくるのは、3カ月後、半年後… と時間がかかるんです。すぐに結果を求める人にとってはつらいかもしれませんが、踏ん張って待つことができれば、大きな数字を動かすことにつながります」
種まきをして、毎日水をあげて、芽が出るのを待ち、さらに花が咲くのを待つ。そんな根気強さが、“良いおふろ屋”をつくる秘訣なのですね。
地域活性化というと、どうしても、大きなコトを動かすイメージがあります。でも、地域という広い枠に向き合う前に、目の前にいる人に向き合うことが大切。小さなコトの積み重ねの先に、花咲く未来が待っているのかもしれません。
ここまで一緒に話を聞いていた佐々木さんも、「地味な仕事も、想像以上に多いと思います。でも、自分の夢や信念を持っているメンバーは、小さな仕事にも意味を持たせられるんですよ。例えば、トイレ掃除をただの“作業”だと思ったら嫌になる。でも、トイレを綺麗にしてお客さまの満足度を向上させることも、施設プロデュースの一環だと捉えれば、仕事に取り組む姿勢が変わるはずです」と言葉を加えます。
宮本さんと佐々木さんのお話を踏まえて、実際に現場ではたらくメンバーにもリアルな声を聞いてみました。まずは、統括支配人を務める大橋真吾さん。
「僕は、事業譲渡される前からこの施設にいる一人です。譲渡先である旅する温泉道場に転職したかたちですね。そこから2年くらい支配人を経験して、現在は統括支配人として事業全体を俯瞰してまとめる役割を担っています。支配人も統括支配人も、“攻め”と“守り”の両立があってこそ成り立つ仕事ということには変わりありません」
販促の提案や新たなシステムの導入など、売り上げを拡大させるための“攻め”の業務。仕入れ管理や問い合わせ対応など、維持し続けるための“守り”の業務。施設の運営にはどちらも欠かせません。
「とはいえ、実際のところ、何から何まで得意な方っていないと思うんです。宮本さんが話していたように、自分と周りの得意・不得意を把握して、適切な人に依頼できるスキルがあれば大丈夫。大切なのは、メンバー全員が同じ方向を向いていることです。高校野球で例えると、事業譲渡される前は、みんなで仲良くワイワイ練習できればいいというチームでした。でも今は、本気で甲子園をめざすチームへとシフトしています」
紀伊半島に優勝旗を立てたい。そんな、おふろより熱い思いが、おふろcafé 湯守座の中には漂っていました。
大橋さんとは違い、異業種から転職してきたのが、副支配人の大瀧貴嗣さん。前職では消防士をしていたそうです。
「消防士時代から、ローカルでコミュニティをつくったり自分でモノを生み出したりすることに憧れがあって。そんなときに見つけたのが、旅する温泉道場の求人です」
入社してからまもなく1年。半年で副支配人になって、今も毎日が学びと挑戦の連続だという大瀧さん。覚えることはたくさんありますが、「そのぶんチャンスも回ってくる」と前向きに日々を過ごしているようです。これからやりたいことのビジョンも、どんどん膨らんでいるといいます。
「昔から、温泉とサッカーが大好き。サッカーの指導者と審判の資格を持っているので、温泉とスポーツを掛け合わせたコンテンツをつくれたらいいなと思っています。娘の存在や、保育士の妻の影響もあり、温泉×保育・子育てという組み合わせでも何か生み出してみたいですね」
温浴施設再生・地域再生のための手段に、自分の好きなことや経験を取り入れられるのも、この仕事の醍醐味。大瀧さんのように、旅する温泉道場には自分の夢や目標を持ってはたらく人たちが集まっています。
なんでもやらなきゃいけない、ではなく、なんでもできる。そう考えられる人にとっては、何より面白い仕事なのではないでしょうか。おふろから紀伊半島に新たな価値をつくり、地域を沸かす。そんなチャレンジをしてみませんか。
株式会社旅する温泉道場 「四日市温泉 おふろcafé 湯守座」 「株式会社温泉道場」 |
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募集職種 | 温浴施設の支配人(候補)、料理長(候補) |
契約形態 | 正社員 (契約期間の定めなし、試用期間3ヵ月あり ※条件は変わりません) |
給与 | 月給30万円以上 ※経験、スキル等を考慮の上、決定します。 |
待遇・福利厚生 | 【手当】 ・社会保険完備 ・住宅手当(規定に準ずる) ・交通費支給(月額3万円まで) ・昇給(年2回|評価面談あり) ・業績賞与(年1回) 【福利厚生】 【教育・研修制度】 |
仕事内容 | <支配人候補> 店舗運営のプロフェッショナルとして、幅広い業務をお任せします。店舗に付随するカプセルホテル、売店、カフェ・レストランといった幅広い業態の運営・管理業務もあります。 【具体的には】 <料理長候補> 【具体的には】 ※経験やスキル、希望に合わせて、手がけられるフィールドは多岐にわたります。将来的には、幹部候補として経営者と間近で働く機会が得られます。 |
勤務地 | ・「四日市温泉 おふろcafé 湯守座」三重県四日市市生桑町311番地 ・三重県いなべ市内の温浴施設 ※運営店舗増加に伴い、将来的に勤務地がこの他に増える可能性があります。 |
勤務時間 | 実働7.75時間、休憩1.25時間でシフト制 シフト例:① 5:00-14:00 ② 9:00-18:00 ③ 15:00-24:00 ④ 23:00-翌8:00 ※配属先店舗や担当業務等により、シフト内容は異なります。 |
休日休暇 | 月8日、31日の月は月9日 年間総休日106日(年間休日103日+湯治休暇(年休)3日あり) 有給休暇あり(入社6カ月後10日間支給からスタート) |
応募資格 | <支配人候補> 一般的なPCスキルのある方(Excel、Word、PowerPoint) 【歓迎する経験・スキル】 <料理長候補> 【歓迎する経験・資格・スキル】 |
求める人物像 | 株式会社旅する温泉道場のミッション、ビジョンに共感いただける方
(企業理念|ミッション) (ビジョン) 【求める人材】 【求めない人材】 |
募集期間 | 2023年3月30日から4月30日まで |
採用予定人数 | 若干名 |
選考プロセス | 下記「問い合わせ・応募する」ボタンよりエントリー ↓ 書類選考 ↓ 店舗見学 ↓ 面接(1〜2回を予定)・適性検査 ↓ 内定・ご入社 |
※この仕事は募集終了いたしました。ご応募どうもありがとうございました。