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2016-09-21

はたらく課推薦図書 第19回 ただ自分になっていけばいい


ただ自分になっていけばいい

・迷いなく幸せを描くことだけが現代における芸術家の真の反逆だと私は信じています。
・「大人になんかならなくっていい、ただ自分になっていってください」

まえがき2ページ目にある、このふたつの文章を読んで完全にノックアウトされました。この本は、吉本ばななさんが読者に向けて、気持ちがぶれてしまったときや落ち込んでしまったときのための「お守りを創るように創った本」だそうです。

私は幼い頃から感受性が強く、他人のちょっとした言動に影響を受けやすいところがあります。そういう意味で、吉本ばななさんのように繊細な感覚を持つ方が身につけてこられた処世術や考え方はとても参考になります。

吉本さんは子ども時代の感覚は人生を進むための羅針盤だと言います。たしかに私はこのところ、大人になってから身につけた考え方や技術よりも、高校生までにじぶんが好きだったものが今のじぶんの考え方や気持ちの軸になっていたことに気づくことが多いです。

立派な社会人になるために、社会のルールを叩き込んできたけれど、じぶんの核となる部分を大事に守りつつ、大人のテクニックと技術で社会を生き抜いていければいいのかな、と思える本です。

タイトル:おとなになるってどんなこと?
著書:吉本ばなな
出版社:筑摩書房