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2019-07-05

コミュニケーションを通じて、 「違い」や「差」に気づき、 多様性をはぐくむお店をつくる| 株式会社ランダムネス


※この仕事は募集終了いたしました。ご応募どうもありがとうございました。

「多様性」・「ダイバーシティ」という言葉を、耳にする機会が増えてきました。

頭では、理解しているつもり。でも、具体的にどうしたらいいのかわからない。

日本で「多様性」・「ダイバーシティ」が大事と言われ始めた10年ほど前から、そのことに向き合っている会社があります。

株式会社ランダムネスは、多様性豊かで持続可能な社会をつくることを目指し、英会話スクール「グローカル英会話」、ゲストハウス「グローカル名古屋バックパッカーズホステル」、カフェバー「グローカルカフェ」、喫茶店「喫茶モーニング」を運営している会社です。

今回は、ゲストハウスに併設された「グローカルカフェ」と商店街の中にある「喫茶モーニング」のアルバイトの募集です。

名古屋駅の西口(新幹線のホームがある方面)を出て、10分程歩くとグローカルカフェに到着しました。

グローカル

お店に入ると、オーナーの市野さんが喫茶モーニングの制服のまま出迎えてくれました。

グローカルカフェから徒歩10分程の場所にあり、5月1日にオープンした喫茶モーニングの営業の合間にお話を伺いました。

市野

大学在学中にバックパッカーになり、世界一周2回、80ヶ国を訪問するなど、20代は旅を中心とした青春期を送ってきた市野さん。

「世界を旅する中で、『人間同士という意味で、日本人も外国人も違わない』ということに気づきました。名古屋に帰ってきたとき、この気づきをもっといろんな人と共有したいと思うようになっていました。」

飲食店、宿泊施設、旅行会社、語学学校などが全部一緒にあるような場所を創ろうと決意。2010年に仲間づくりもかねて英会話スクールからはじめ、2015年6月にはグローカル名古屋バックパッカーズホステル&グローカルカフェをオープンさせます。

「テーマとしては多様性・ダイバーシティがあることと、持続可能・サステナブルであることはすごく意識して取り組んでいます。」

グローカル

「私たちは、人とのコミュニケーションを前提に、いろいろなデザインをしています。コミュニケーションが少ない方が効率的だとは言えますが、非効率なところも必要だと思っています。無駄話がなくて必要なことしか言わないのは面白みがないんですよね。」

「うちのお店では、例えば、単純に『いらっしゃいませ』というよりは『こんにちは』『どこから来たのですか』と、会話がつながるような声かけをするようにしています。」

「その一方で、うちのお店に来るお客さんは、コミュニケーションの対価としてお金を払ってるわけではないので、コーヒー1杯、ビール1杯を販売することによって経営が成り立っています。特定のお客さんとのおしゃべりに夢中になり過ぎてしまって、他のお客さんの飲食サービスが疎かにならないようにと、そこのバランス感を伝えることが難しいです。」

なぜコミュニケーションを大事にするお店づくりをしているのでしょうか。

「コミュニケーションを通じて、自分以外の他者との間にある『違い』や『差』を楽しむことができるからです。近いところで言えば、方言の話とかは、地域ごとに違うから面白いじゃないですか。外国語も同じです。まずは、『違い』や『差』に気づくことで、お互いの理解が生まれます。」

グローカルカフェのオープンから4年。新しいお店、喫茶モーニングを2019年5月にオープンさせます。

「小さな場所ですが、グローカルカフェに来てもらえれば、僕たちスタッフが間に立って、多文化共生のつなぐ役割はできるようになりました。だけど、異文化とか外国人との接点が少ない方には、そもそもお店の中に入るまでのハードルが高いことに気がつきました。次に始めるお店ではそのハードルをもっと下げて、誰でも気軽に参加しやすいような場所にしようと思いました。」

「グローカルカフェ」と「喫茶モーニング」。2つのお店は、立ち上げた目的が異なります。スタッフに求められる役割も違いそうです。

まずは、グローカルのスタッフ、二角さんにお話を伺いました。

ともちゃん

二角さんは、大学生の頃からNGOの道に進みたいという想いがあり、会社を辞めたタイミングで名古屋NGOセンターでインターンを始めます。そこで市野さんと出会ったのだとか。

「名古屋NGOセンターの方はインターンだったので、グローカルにアルバイトとして関わりはじめました。今は正社員として働いています。」

名古屋NGOセンターでは、人と団体をつなぐ仕事をしていました。その頃の経験が活きているといいます。

「グローカルはゲストハウスとその一階がカフェになっています。海外と地元の人とを結び付けたり、初対面の方々がグローカルに来て仲良くなるような場を目指しています。グローカルでも人と人をつなげれられたりするのがもっと出来たら面白いなと思っています。」

「私、もともと人見知りなんですよ!」と笑顔で語る二角さん。

「グローカルで働くことで、コミュニケーションを気楽にできるようになりました。初めての方には『何を見てこちら来られたんですか?』、『今日どちらからいらしたんですか?』など、声をかけるようにしています。」

求められるレベルも高い分、そこから学ぶことも多いとのだとか。

「ゲストハウスの方は、ずっとbooking.comさんの評価(クチコミスコア)が9ポイント前後ですが、自分の対応が良くないとすぐに結果(ゲストのクチコミ)として出てきてしまいます。この対応がよくなかったのかなと反省することも多いです。」

ともちゃん作業風景

コミュニケーションを大事にしている姿勢が伝わってきました。働く上で、必要となるスキルはあるのでしょうか。

「ゲストハウスの宿泊客の半分以上が外国人のため、英語が話せることは必要です。」

具体的な仕事内容も教えてください。

「最初は、キッチンを中心に覚えていくことになると思いますが、カフェとゲストハウスの受付業務があって、違うニーズを持った方たちに応える能力が必要で、そこに到達する為の努力はしてもらわないといけないです。」

「例えばキッチンやホールとしてシフトに入っていたけど、チェックインのお客さんが来たからその対応をするなど、そのとき働いているメンバーで役割をスイッチすることがよくあります。」

お客さんや一緒に働くスタッフの状況に応じて、相手を想い臨機応変に行動する姿勢を大事にしているように感じました。

続いて、グローカルカフェから徒歩10分程の場所にある喫茶モーニングへ移動しました。

喫茶ミーニング

グローカルカフェの前マネージャーとして市野さんを支えてきた三澤さんにお話を伺いました。今は、新店舗、喫茶モーニングの店長をしています。

きゃたちゃん

「私は、元々英会話スクールの生徒で、そこで市野さんと出会いました。カナダへワーキングホリデーに行って帰ってきて半年後ぐらいに、グローカルがオープンしました。」

市野さんが最初にはじめた英会話スクールの生徒さんだった三澤さん。市野さんに誘われて、アルバイトから関わりはじめ、オープンから半年後には正社員になったのだとか。

「カフェの経験はみんなほぼゼロからのスタートでした。オープンしたときからみんなでメニューを考えて、レシピを勉強しながらやってきました。やればできるもんですね。」

喫茶モーニングでも、メニュー開発も担当しています。取材しながらいただいた小倉トーストが美味しくて…。小倉トーストについて聞いてみました。

「小倉トーストは、パンの厚さや小倉の炊き加減をこだわりました。グローカルで働きながらだったので、仕事の合間をみてはぐつぐつ小倉を煮ては失敗したなぁと思いながら、何回も試作しました。」

小倉は、手作りだったのですね。

モーニング

「喫茶店をはじめてみて、名古屋は、喫茶文化が根強いので喫茶店に対して求められるクオリティーが高いということがわかりました。」

「こんなの出しとったらだめだ」と、お叱りの声を頂いたこともあるのだとか。

「改善できるところは改善しますが、お店としてのポリシーもあるし、特定の人の希望だけを優先することはできません。どこで折り合いをつけるのか、スタッフと話し合いながらやっています。」

「それでも、皆さんまたお店に来てくれるので、次はこういうふうにしてみましたと話かけています。」

丁寧にコミュニケーションをとっていくのですね。

「一回目は、何も教えてくれなかったのに、何回かトライしていくうちにうまくいく方法を教えてくれたりします。有難いですね。」

喫茶モーニング

グローカルとは、働くうえで求められるスキルが違うように感じるのですが、両方経験しているからこそみえるものはありますか。

「喫茶モーニングもグローカルも、お客様の立場で物事を考える方を求めています。」

「喫茶モーニングは、老若男女、いろんな方が来店されます。そんな方々の発信源になっていくことも踏まえれば、働く側も若者だけでなく、喫茶店に勤めていた経験がある方やお店を閉めた60代の方などにも面白そうと思ってもらるなら一緒に働きたいです。大先輩に、喫茶店のことを教わりたいです。」

最初にアルバイトで来たら、どんな仕事から覚えていくのでしょうか。

「一番初めに教えるのはレジです。メニューは6種類なのですぐ覚えれます。その日のうちに仕込み教えたり、キッチン入ってもらったりと、働いてもらえる方の特徴に合わせながら、できることから覚えていってもらいます。」

「私たちが気づけないこともたくさんあるので、一緒に働きながら『こうしたほうがいいんじゃない』っと積極的に教えてほしいです。」

集合写真

最後に、市野さんに、どんな方と一緒に働きたいかを伺いました。

「お客さんとの交流を通して、新しい価値を生み出してくれるような人です。1時間働いたらいくらもらえるという考え方じゃない方がいいですね。それでは、時間を切り売りしてるのと同じようなものなので、そこには学びや発展性がないと思います。お金をもらってるからというよりは、自分の時間と同じように相手の時間も貴重であることを理解し、一つひとつの出会いを、よりいいものにしていこうというお金以上の価値に興味がある方と一緒に働きたいです。」

「来てくれた人が、ここで働けてよかったと思ってもらえることこそがうちの事業の存在価値です。ここで働いてるスタッフがそう思えなかったら、自分たちがやっていることを広めようとしても全く価値がないと思うので。」

お互い高め合いながら一緒に仕事をしていきたいと語る市野さん。

多様な価値観にふれることができるこの場所で働くことで、自分の可能性も広がっていくような気がしました。

(取材 2019/05/15 大野高明 写真 横井祐子)

株式会社ランダムネス
募集職種 カフェスタッフ
雇用形態 パートタイム・アルバイト
給与 時給900円からスタート、交通費支給(上限1万円/月)
仕事内容 ホスピタリティマインドを含んだ接客業務(受付、案内、配膳など)、キッチン業務(調理、ドリンク提供、食器洗いなど)、その他、店舗運営のための清掃などを含む
勤務場所 グローカルカフェ:名古屋市中村区則武1丁目21-3

喫茶モーニング:名古屋市中村区則武2丁目32-4

勤務頻度 グローカルカフェ:8:30~23:30の間で1日4~6hのシフト制

喫茶モーニング:7:00~17:30の間で1日3~8hのシフト制

休日休暇 グローカルカフェ:月曜日

喫茶モーニング:火曜日 

応募資格 18歳以上、週3回以上、土日も勤務可能な方
募集期間 随時
採用予定人数 若干名
選考プロセス 下記よりご応募または、facebookページ(グローカルカフェ喫茶モーニング)やinstagram(グローカルカフェ喫茶モーニング)のDMでも気軽にお問い合わせください。
※この仕事は募集終了いたしました。ご応募どうもありがとうございました。

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