はたらく推薦図書 第12回 「今、ここ」を生きるポジティブ脳
仕事や活動など何かを進めていく上で、不安や怒られたらどうしようなどのネガティブな感情が邪魔をして行動に移せないなんて経験がある方もいるのではないでしょうか。
行動することで何かが生まれるので、スキルを磨く事と同じぐらい、行動と直結する自分の感情と向き合うことも大事だと考えています。その参考になる本を探していたら、脳科学者の茂木健一さんの著書『もっと結果を出せる人になる-「ポジティブ脳」のつかい方』を見つけました。
「とにかく頑張ることで道は開ける」とか「とにかく明るく考えれば事態は好転する」などと、無理やりにでも前向きに考えることが、ポジティブ思考だと考えてはいないでしょうか?
前向きな考え方は、脳のエネルギーを消費して、行動するためのエネルギーを消耗させてしまいがちな存在。脳は、日々、多くのエネルギーを消費しながら活動を続けていますが、脳のエネルギーには限りがあり、脳が本来やるべきことに使うエネルギーがどんどんなくなっていくそう。このようにニセモノ・ポジティブで自分をたきつけて、頑張ることに疲れてしまった経験がある方もいるかもしません。
▼「ニセモノ・ポジティブ」と「ホンモノ・ポジティブ」の違い
ニセモノ・ポジティブ
・根性論が好き
・評論家的な言動
・口ぐせに「たら」「れば」が多い
・いうことのスケールが、とにかく大きい
・結局、行動に移せていない
・「他人の評価」がとにかく大切!
・良い・悪い・高い・低いなど、「世間の基準」で判断する
ホンモノ・ポジティブ
・具体論が好き
・アスリート的な言動
・口ぐせに「なぜだろう」「してみよう」が多い
・いうことのスケールが等身大
・小さくてもいいから、実現性の高いところを目指す
・人と自分を必要以上に比較しない
・自分らしい「オリジナルの考え方」を持っている
ポジティブ脳を手に入れる為の方法論が色々と書かれているのですが、一番印象に残ったところは「目の前の事実を、良い、悪いと決めつけて一喜一憂することなく、フラットに考えて、やるべきことを淡々とやる」です。将来の不確かな「結果」を求めるよりもまず、今、自分がコントロールできることにリラックスして集中することで、小さいな結果を積み重ね、それが大きな結果に繋がる。
自分の感情を客観的に理解し、自然体でラクに生きる「ホンモノ・ポジティブ」の考え方を取り入れ、”みんなにどう思われるかではなく、自分が何をやりたいかで行動する”、”何もしないよりは、失敗しても挑戦したほうがいい”という価値観で行動する。はたらく課でインタビューしている方々は、この「ホンモノ・ポジティブ」の考えを自然と身に付けて働いているんだろうなと、本を読んで改めて感じることができました。
皆さんは、「ニセモノ・ポジティブ」と「ホンモノ・ポジティブ」どちらにあてはまりましたか?