お笑い芸人がひな壇に参加せずに生きていくためには〜問いが落ちている場所に行く〜【はたらく推薦図書 第26回】
お笑い芸人キングコングの西野亮廣さん。テレビの影響もあり「はねるのトびら」のレギュラーメンバーだったことや漫才をしているイメージが強いですが、ハロウィン後に渋谷でゴミ拾いをするイベントを開催する記事や、クラウドファンディングで1千万円以上のお金を集めたという記事を読んだこともあり、面白いことをやっている方だと気になっていました。
そんな西野さんが2016年12月に名古屋でトークショーを開催する事を知り参加。そこで、「魔法のコンパス 道なき道の歩き方」(2016年 主婦と生活者)の存在を知りました。
問いが落ちている場所にいく
「はねるのトびら」は、「夢で逢えたら」(ダウンタウンさんやウッチャンナンチャンさんなどが出演)や「とぶくすり」(後に「めちゃいけ」)を例に出し「お笑いのビックスターは8年ごとに誕生する」という、”お笑い8年周期説”に則ってスタートさせようとした番組だそう。しかし、西野さんは有名にはなったけど「スターになる」という結果は出せなかった。
そして、ある時「お笑い芸人が、ひな壇に参加せずに生きていくためにはどうすればいいんだろう?」という問いを持ち、その「問い」に人生を賭けてみることに。
皆がいるような整地された場所には、「問い」はあまり落ちていないので、誰も踏み入れていないような足場の悪い場所に行く必要があると考え、まずは、その場所に行くところからということで、レギュラー番組以外のテレビの仕事を全部やめると決断。
絵本づくりに挑戦
レギュラー番組以外のテレビの仕事辞めて、連日ふらふらしていた時に、タモリさんに銀座のBARに呼び出され、開口一番に「お前は絵を描け」と言われ、絵に興味はなかったけど、物語を書くことは好きだったので、間をとって「絵本」をつくることに。
ここでもたくさんの問いを立てながら、プロジェクトを進めていく。例えば、「素人がどうすればプロに絵本作家さんに勝てるのか?」、「作品を作ったからには届ける(売る)ところまで責任をとらないといけない。では、どうやって作品を売るのか?」など。
この問いを具現化した絵本の最新作が『えんとつ町のプペル』。20万部以上売れていいるそう。
まとめ
様々な問いに対して、答えを出し、それを実行して、その結果どうなったのか具体的に書いてあります。この問いを立てれることが、答えのない時代にこそ大事なスキル。これから、一歩踏み出して何かをはじめようと思っている方に、お勧めの一冊です。
著 者:西野亮廣
出版社:主婦と生活社