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2016-08-16

はたらく課推薦図書 第16回 ”とりめし”と”豆腐”と”経営術”


はたらく課推薦図書 第〇回 ”とりめし”と”豆腐”と”経営術”

2016年07月23日(土)に開催された大ナゴヤ大学の授業「「もったいない」が生んだ屈指のご当地グルメ。高浜の“とりめし”の魅力に迫る!」。そこで、高浜とりめし学会会長として先生をしていた石川伸さん。そこで、とりめしでまちおこしに取り組んだきっかなどのお話しを伺いました。

熱い想いを持ちながら活動している石川社長の言動は、どこからきているのだろうと思っていた時に、本屋さんで石川伸さんの著書『年商50億のまっすく経営術』(2016年、集英社)に出会いました。

石川さんは、とりめしでまちおこし活動もしていますが、本業は豆腐をはじめとする大豆加工製品を製造・販売する「おとうふ工房いしかわ」の経営者。

「日本一の豆腐屋になる」夢を抱いて、家業の「石川豆腐店」を27歳で引き継ぎ、1年後の1999年に個人商店から有限会社に。屋号も「おとうふ工房いしかわ」に改めたそう。当時の売上は0.4億円、現在の売上は50億円ですが、順調に業績が伸びていったわけではありません。この間に、何を考え、どんな事に取り組んできたのか、具体的に書いてあります。

「もの=ものづくり」、「人=人間関係」、「コト=貢献」の3つの視点を大事にしているそうで、本の構成も以下にようになっています。

第一章 日本一の豆腐屋を目指して
第二章 「もの」づくりのブレない基盤
第三章 顔の見える「人」とのつながりを大切に
第四章 大切にしたい、「コト」の価値と、未来への夢

この本の中で、気になったことは「人」について書いてある章。最も大切にしていることは顔の見える関係性で、「お互いを理解し、認め合い、信頼関係を築く」こと。

経営危機で、もう倒産かと言われた時に、「いしかわさんを信用しているから、取引を続けるよ」、「社長、頑張ってこのピンチを切り抜けましょう!」と言ってくれたのは、父の代から時間をかけて信頼関係を築いてきた人たちや、信条を理解してくれている人たちだった。また、信じて仕事をしてくださっている人たちを、二度と不安な気持ちにさせてはいけないという想いから、財務の立て直しと同時に、「顔の見える関係」づくりの取り組みを始めたそう。

言葉で表すのは簡単ですが、目の前にある現実と向き合い顔の見える関係づくりを実現するために、様々な取り組みをされています。本当に熱い想いが、本を通しても伝わってきました。「もの=ものづくり」、「コト=貢献」についても、石川社長が試行錯誤を繰り返してきた経験が紹介されているので、会社経営に関わっている方、マネジメントを担っている方には、参考になる本です。

タイトル:年商50億のまっすく経営術
著書:石川伸
出版社:集英社