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2016-07-07

はたらく課推薦図書 第14回 仕事の質は、スピードで決まる!?


スピード仕事術

仕事を経験していく中で、質をあげることと、スピードをあげて量をこなすこと、どちらかを優先することが迫られる場面があると思います。本当は、どちらも大事なはずですが、質と量を同時に求めることがなかなか難しい・・・。

約30人のメンバーで常時400件以上のプロジェクトを動かし、質と量を両立している会社があります。インテリアや家電製品、家具や生活雑貨などのデザインから、企業のブランディングや駅前再開発等の総合プロジェクトなどを手がけるデザイン事務所ネンド(nendo)。代表の佐藤オオキさんは「仕事の質は、スピードで決まる」という仕事の考え方をしています。

その考え方をまとめたものが『400のプロジェクトを同時に進める〜佐藤オオキのスピード仕事術〜』。スピードを重視する働き方の基本動作から、具体的手法、投資やチームづくりの考え方まで書かれています。

PART1 ”超”高速で仕事をこなすための基本動作
 1.仕事を急加速させるための着手法
 2.仕事のパフォーマンスをあげる「脳の活かし方」
 3.思考を加速させる空間と習慣のつくり方
 4.考え方を変えるだけで、スピードは一気に上がる!
 5.前のめりな姿勢が仕事を加速させる

PART2 400のプロジェクトを”超”高速に進める手法
 1.依頼は幅広く受けるが、断る基準は守る
 2.”使える情報”の集め方
 3.プロジェクトを加速させる打ち合わせのコツ
 4.一瞬で「正解」を導く方法
 5.ゴールに最短で近づくプレゼン術
 6.最後まで相手の期待を上回り続ける

PART3 ビジネスを加速する投資&チームづくり
 1.「何にお金と時間を投資するか」を明確にする
 2.スピード仕事術を実現する人材育成とチームづくり
 3.社内外の人を巻き込み、組織を一体化する

この中で一番印象の残ったことは、チームづくりのセクション。プロジェクトを推進していく上で、色々な人たちをどのように巻き込んでいくかも重要なこと。チームとして一体感が生まれれば、自ずとプロジェクトの推進力は高まります。そこに求められるのが、プロジェクトを最初から最後まで貫くコンセプトです。

「きれい」「格好いい」といったことは、デザインの表層的な部分にすぎず、佐藤さんのコンセプトの定義は、「電話で誰かに伝えられるくらいシンプルな短い文章でいえるもの」「電話で話して『それ、面白そうだね』と言ってもらえるようなもの」。

スピードを極限まであげて量をこなすことで、本質的に必要なことは何かを考え、それが結果的に質にも影響を与えるのかなと感じました。仕事のスピードをあげたいと思っている方には、オススメの一冊です。

タイトル:400のプロジェクトを同時に進める〜佐藤オオキのスピード仕事術〜
著書:佐藤オオキ
出版社:幻冬舎